20.摂食嚥下リハビリテーションに関わる診療報酬

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この章では摂食嚥下リハビリテーションに関わる診療報酬について説明する。

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日本における診療報酬制度について概説する。
診療報酬は診療報酬点数表に基づいて計算される。医業収入には、医師または歯科医師の医療行為に対する対価である技術料、薬剤師の調剤行為に対する調剤技術料、処方された薬剤の薬剤費、使用された医療材料費、医療行為に伴って行われた検査費用などが含まれ、保険診療機関は実施した診療内容等にもとづき、診療報酬明細書(レセプト)を作成し公的医療保険を請求する。

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診療報酬点数表におけるリハビリテーション医療は「基本的動作能力の回復等を目的とする理学療法や、応用的動作能力、社会的適応能力の回復等を目的とした作業療法、言語聴覚能力の回復等を目的とした言語聴覚療法等の治療法により構成され、いずれも実用的な日常生活における諸活動の実現を目的として行われる」と説明されている。2006年の改定により、リハビリテーション料は疾患群別に算定されることになった。

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リハビリテーション料は施設基準によって、(I)、(II) 、(III)に分けられる。各疾患群別の点数および算定日数をスライドに示した。
標準的算定日数を超えた患者で要介護被保険者ではない場合は、1月に13単位に限り疾患別リハビリテーション料の所定点数を算定できる。算定単位上限を超えたものについては保険対象外として患者が全額支払うが、通常の保険診療と併用できる選定療養として実施できる。ただし、別表第九の八に掲げる場合については、標準的算定日数を超えた場合であっても、標準的算定日数内の期間と同様に算定できる。

要介護被保険者が入院中に標準的算定日数を超えた場合、月13単位以内に限り所定の点数を算定できる。

令和2年度の改定にて、呼吸器リハビリテーション料、難病患者リハビリテーション料の実施者に言語聴覚士が追加された(表には難病リハビリテーション料は記載していない)。

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別表第九の八を示した。これらの疾患においては、標準的算定日数を超えても、1月13単位以上の算定が可能である。ただし、当該患者が「治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合」または「患者の疾患、状態等を総合的に勘案し、治療上有効であると医学的に判断される場合」であれば、上限なく施行できる。ただし、継続の理由をレセプトの摘要欄に記載しなければならない。

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摂食嚥下リハビリテーションを行う疾患は脳血管疾患等に含まれることが多いため、スライドに脳血管疾患等リハビリテーション施設基準を示した。

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脳血管疾患等リハビリテーションの対象となる患者を示した。

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地方厚生(支)局長に届出を行った以下の保険医療機関では障害児(者)リハビリテーション料を算定できる。対象患者はスライドに示した通りである。

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摂食機能療法は、摂食機能障害を有する患者に対して、個々の患者の症状に対応した診療計画書に基づき、医師又は歯科医師若しくは医師又は歯科医師の指示の下に言語聴覚士、看護師、准看護師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士が訓練指導を行った場合に限り算定する。なお、摂食機能障害者とは、発達遅滞、顎切除及び舌切除の手術又は脳卒中等による後遺症により摂食機能に障害があるものをいう。実施に当たっては、実施計画を作成し、医師は定期的な摂食機能検査をもとに、その効果判定を行う必要がある。開始から3ヶ月以内は毎日算定可能であり、3ヶ月を超えると月4回の算定が可能である。平成28年度診療報酬改定により、摂食機能療法の対象者に「内視鏡下嚥下機能検査・嚥下造影で他覚的に嚥下機能低下が確認でき、医学的に摂食機能療法の有効性が期待できる患者」が追加された。 平成30年度の改訂では、脳卒中の患者で摂食機能障害を有するものに対して、脳卒中の発症から14日以内に限り、30分未満(15分以上であること)でも算定可能になった。

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平成26年度診療報酬改定において経口摂取回復促進加算が新設され、平成28年度改定により経口摂取回復促進加算2が新設されたが、令和2年の改定ではこれらにかわって、摂食嚥下支援加算が新設され、さらに令和4年の改定にて「摂食嚥下機能回復体制加算」に改められた。

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摂食嚥下リハビリテーションで行う検査の代表的なものである嚥下内視鏡検査と嚥下造影検査の点数を示した。嚥下造影検査は造影剤注入手技として平成22年度から算定できることとなった。なお、DPC(diagnosis procedure combination)方式をとっている病院や回復期リハビリテーション病棟では算定方法が異なる。DPC方式では内視鏡検査は出来高算定できる。回復期病棟では検査料を請求できない。

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平成22年度診療報酬改定により、嚥下機能手術が新設された。

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摂食嚥下障害患者の栄養に関する診療報酬点数を示した。

平成28年度の改定により、経管栄養法に間歇的経管栄養法加算1日60点が認められた。

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平成24年度診療報酬改定にて、がん患者等の周術期等における歯科医師の包括的な口腔機能の管理等を評価されることになった。平成28年度改定により手術以外に、放射線療法、化学療法を実施(予定)している患者、緩和ケアを実施している患者が加えられた。平成30年度改定では手術を実施しない患者も含まれることから「周術期等」に名称変更された。

令和2年度改定では周術期等口腔機能管理料Ⅲが見直され、点数が190点から200点に、また、同管理料Ⅲを算定した患者に実施される周術期等専門的口腔衛生処置の算定が月2回まで算定できるようになった。

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平成22年4月の診療報酬改定にて摂食機能療法に対する舌接触補助床の診療報酬が請求可能になった。平成28年度の改定により、舌圧検査の算定が可能になった。

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平成26年度の診療報酬改定にて歯科口腔リハビリテーション料1。2が新設された。ここでは1のみ記載した。

令和2年度改定にて非経口摂取患者口腔粘膜処置が新設された。

令和4年度改定では同処置の点数が100点から110点に見直された。

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歯科訪問診療料を示した。平成30年度の改定では効率的で質の高い在宅歯科医療の提供体制を確保するため歯科訪問診療料やその加算が見直された。

令和2年度には、令和元年10月からの消費税率10%への引き上げに伴い訪問診療料の点数が改定された。

令和4年度改定では20分未満の歯科訪問診療の評価の見直しがなされた。

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在宅及び障害者歯科医療について、訪問歯科衛生指導料、歯科疾患在宅療養管理料の点数を示した。平成28年度改定により、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料加算が新設された。平成30年度改定では訪問歯科衛生指導料は一人の患者に1対1で20分以上の指導を行った場合の評価とし、単一建物診療患者の人数に応じた区分が新設された。また、小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料が新設された。

令和4年度改定では歯科疾患在宅療養管理料の見直し、また、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の対象疾患に口腔機能低下症が含まれることを明確化するとともに評価の見直しがなされ、点数が加算された。小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料においては対象年齢が15歳未満から18歳未満に引き上げられ、加算がなされた。

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参考文献

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