73.小児の摂食嚥下リハビリテーションの特殊性、障害の分類と特徴

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説明

小児の摂食嚥下リハビリテーションの特殊性は摂食嚥下器官が成長発達期にあることにある。摂食嚥下にかかわる器官以外の身体の諸器官が成長と機能発達の途上にあり、あわせて精神心理面が発達の途上にある。

健康な定型発達がなされる小児においては、摂食嚥下の基本機能は3歳頃までに発達するが、多くは何らかの疾患によって摂食嚥下機能の発達遅滞を呈する子供が摂食嚥下障がい児であり、摂食嚥下リハビリテーションの対象となる。

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説明

小児の摂食嚥下リハビリテーションの特殊性には1.摂食嚥下器官が成長発達期にある。2.摂食嚥下にかかわる器官以外の身体の諸器官が成長と機能発達の途上にある。3.精神心理面が発達の途上にある。4.発達途上にある小児の、摂食嚥下障害の原因となる疾患の特徴を理解する必要がある。5.育児環境を十分理解した上で、育児的な視点からの対応が必要となる。上記5点を考慮した対応が必要となる。また、機能発達の遅滞も多きな要因となる。

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小児の摂食嚥下障害の対応の困難性があり、予備能力が少ない(低い)いこと、発達段階を考慮した対応が必要なこと、本人から協力性が低くあるいはないこととともに家族(保護者)の協力が必要が重要であり、多くの職種の継続的・持続的な連携が必要でああることが容易に想像される。

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小児の摂食嚥下障害の対応の基本は生活する子どもを中心に考え、機能の改善だけではなく栄養の確保や美味しさの支援、また成長発達の支援が重要な役割を果たす。

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小児の摂食嚥下障害の原因には大きく分けて①未熟性②解剖学的な構造異常③中枢神経系、末梢神経、筋障害④咽頭・食道機能障害⑤全身状態⑥精神・心理的問題⑦その他に分類される。多くは③中枢神経系、末梢神経、筋障害に障害が生じている事が多い。

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小児の摂食嚥下障害に関与する因子は・感覚過敏、鈍麻・心理的拒否・偏食・長期間の経管栄養による経管依存・服用薬剤による影響・食環境の不適などが挙げられるが、その他にも感覚運動体験不足や疾患本来のものも含まれる。

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摂食に関る原疾患別の症状をみると疾患に特徴的な症状がある。特に特徴的なものとして、ダウン症の舌突出や脳性麻痺患者のむせや姿勢の不適が特徴である。

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スライド7とは別に、脳性麻痺児における運動障害程度別の摂食嚥下障害の症状の出現率を示す。同じ脳性麻痺患者でも全身の発達が高いものほど、口腔機能が高いことが理解できる。したがって、単に疾病だけではなく全身の発達段階も評価する必要性がある。

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スライド8と同様に知的障害児における運動障害程度別の摂食嚥下障害の症状の出現率を示す。脳性麻痺と同様に全身の発達が高いほど、出現率は低い傾向にあるが、それぞれ少数は症状が出現している点で脳性麻痺とは異なる。

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したがって、原因疾患と特徴的な機能不全症状を理解する必要があるが、その中でも感覚運動の体験不足、運動動作の非協調、中枢神経障害については精査を要する。

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ダウン症児の特徴は、口呼吸下で食べる、舌の突出を伴うことが多い(捕食・咀嚼・嚥下時)、かまずに丸のみする、食べるときの多動、口唇を閉鎖せずに食べる、時に吸啜様運動の残存(乳児様嚥下)がみられる、舌の形が弛緩して大きい等の特徴がみられることが多い。

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知的障害児では食事の中断や拒否、食事姿勢の不良、かまずに早食い、押し込み食べと丸飲み、こだわりによる偏食等がみられることが多い。

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また、染色体異常(メビウス症候群)に伴う形態異常では特徴的な口腔内を呈することが多く、早期からの歯科の支援も必要となることが多い。

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摂食嚥下のプロセスには先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期の5期が一般的に知られている。しかしながら、成人期の摂食嚥下機能は発達期の学習によって獲得した機能である。そこで、発達期の患者を診る場合には、摂食機能発達の8段階も考慮に入れた、アプローチが必要となる。

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これまでをまとめると1.摂食嚥下機能の発達は、原始反射に支配される吸啜から随意運動としての摂食嚥下機能に発達する。2.摂食嚥下機能の発達期は、口腔・咽喉頭部の形態の成長も著しい。3.小児期の嚥下障害は未熟児性、形態異常、神経・筋系障害、咽頭・食道機能障害、精神心理的問題などがある。4.小児期の摂食嚥下障害の対応は、機能が営まれる口腔・咽頭部が成長途上であることから、形態成長の面からの対応が常に求められている。5.摂食嚥下の基本的な機能獲得がなされる発達期の摂食嚥下障害は、機能障害の要因を機能の発達遅滞の視点から評価して、機能発達を促す指導が必要である。

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